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サン・セバスティアン国際映画祭 開幕

「海辺の彼女たち」Courtesy of San Sebastián International Film Festival

ヨーロッパを代表する映画祭の一つ、サン・セバスティアン国際映画祭が今日から9日間の日程で開幕する。新型コロナウイルスの影響から従来の形式で開催することが難しく、前年比で作品本数は31%、劇場席数は40~60%、上映回数は23%の縮小となる。また、オープニングセレモニーやクロージングセレモニー、カクテルパーティーなどのイベントの規模縮小、一般向けレッドカーペットの中止、プレスカンファレンスやマスタークラス、Q&Aなどはオンラインで開催される。そのような変更を余儀なくされる中、ジョニー・デップやマット・ディロン、ヴィゴ・モーテンセンなどのハリウッドスターの参加が発表された。

サン・セバスティアンは、新型コロナウイルスの影響により中止となったカンヌ国際映画祭に対して、カンヌで上映されなかった作品を”カンヌ2020”として公開する救済措置を取っている。河瀬直美監督の「朝が来る」もその一つに選ばれており、オフィシャルセレクションでの上映となる。また、日本からヴェネチア国際映画祭で銀獅子賞を受賞した黒沢清監督の「スパイの妻」がオープニング作品に、佐藤快磨監督の「泣く子はいねぇが」と藤元明緒監督の「海辺の彼女たち」がワールドプレミアで上映される。

藤元監督の「海辺の彼女たち」は、長編2作目以内の新人監督を対象としたニュー・ディレクターズ部門での選出となった。同部門には、フランスやブラジル、ロシアなど世界各国から12作品が選出されており、最優秀作品には新人監督賞(賞金600万円)が贈られる。日本とベトナムの合作となる「海辺の彼女たち」は、不法移民として日本で生活するベトナム人女性3人が主人公。日本における外国人労働者やその労働環境の実態を独自の手法で描く。「海辺の彼女たち」は19日と20日にそれぞれ3回の上映が予定されている。

サン・セバスティアン国際映画祭