真利子監督 ナントで悲願のグランプリなるか

今週21日から9日間の日程で、第47回ナント三大陸映画祭がフランスで開幕する。アフリカ、ラテンアメリカ、アジアの三大陸から厳選された66作品が、ナント市内の劇場を中心に上映される。日本からは真利子哲也監督の『Dear Stranger』、山村浩二監督の『La boîte à malice(トリックの箱)』、瀬戸桃子監督の『Dandelion’s Odyssey』の3作品が選出されている。映画祭のオープニングはルクレシア・マルテル監督の『私たちの土地』が飾り、クロージングはカマル・アルジャファリ監督の『ガザにてハサンと』が務める。
映画祭の最高賞となるグランプリ(賞金110万円)を競うインターナショナル・コンペティションには、真利子監督の『Dear Stranger』がノミネートされており、全10作品でグランプリを競う。真利子監督は2016年に『ディストラクション・ベイビーズ』で準グランプリを受賞しており、悲願のグランプリ受賞に期待がかかる。これまでに是枝裕和監督や深田晃司監督、濱口竜介監督ら6人の日本人監督がグランプリを受賞しており、真利子監督がグランプリを受賞した場合、4年ぶり7人目の受賞となる。グランプリは28日の授賞式で発表される。
今年の監督特集は、台湾出身のアン・リー監督がプログラムされている。同監督はこれまでにアカデミー賞監督賞を2回、ヴェネチア映画祭で金獅子賞を2回、ベルリン映画祭で金熊賞を2回受賞するなど輝かしい成績を収めており、またその手がけるジャンルもコメディ、恋愛、アクション、SF、ファンタジーなど多岐にわたる。今回の特集は「FROM TAIWAN TO HOLLYWOOD」と題し、代表作となる『ライフ・オブ・パイ』や『ラスト、コーション』、『ブロークバック・マウンテン』など13作品が上映される。
