台北映画祭『海辺へ行く道』など10作品が選出

今週20日から7月5日までの16日間の日程で、第27回台北映画祭が開幕する。台湾の北部に位置する台北市にある台北中山堂、台北信義威秀影城、光点華山電影館の3会場で、20部門136作品が上映される。映画祭のオープニングにはハン・ズーホン監督の『96 Minutes』(台湾)が、クロージングにはレイ・ジャン監督の『進行曲』(台湾)が、いずれもワールドプレミアで上映される。今年のアンバサダーは、テレビや映画で活躍する台湾出身の若手女優ビビアン・ソンが務める。
国内外から作品を募集しグランプリを競う国際新人監督部門には、88ヶ国から443作品の応募があり、台湾や中国、スペインなどから10作品がノミネートされている。昨年は村瀬大智監督の「霧の淵」や奧山大史監督の「ぼくのお日さま」がノミネートされていたが、今年は日本からの選出はない。同部門は新人監督の発掘を目的に、長編監督2作品目以内の作品が対象となっており、グランプリ作品には賞金150万円とトロフィーが贈られる。グランプリの発表は、映画祭最終日となる7月5日19時から行われる授賞式で発表される。
今回、日本からは6部門で10品が選出されており、青少年と自由をテーマにしたYOUTH, UNBOUND部門には、横浜聡子監督の最新作『海辺へ行く道』が選出されている。本作は、アーティストの移住支援を行う海辺の町で、大人と子どもが繰り広げる日々をユーモラスに描いた群像劇。今年2月に行われた第75回ベルリン国際映画祭のジェネレーション部門で特別賞を受賞し、8月には日本での劇場公開を控えている。台北映画祭では、アジアプレミアでの上映となり、29日と30日に行われる上映会で横浜監督の舞台挨拶が予定されている。
【台北映画祭】