マンハイム・ハイデルベルク国際映画祭

ドイツ南西部バーデン=ヴュルテンベルク州の都市マンハイムで開催される国際映画祭。マンハイムの人口は約30万人、同州ではシュトゥットガルト、カールスルーエに次いで3番目に多い。世界有数の自動車メーカーや建設機械メーカーが工場を構える製造業の町であり、メルセデス・ベンツ創業の地としても知られている。

 

マンハイム・ハイデルベルク国際映画祭の歴史は1952年に始まる。ドイツではベルリン国際映画祭に次いで歴史のある国際映画祭である。“新人”、“アートハウス”、“量より質”を映画祭のテーマに掲げ、世界的に無名な新人監督や作家性の強い作品を積極的に選出し、国内外から厳選された約50作品が上映されている。

 

これまでに、フランソワ・トリュフォー、ヴィム・ヴェンダース、ラース・フォン・トリアーの長編デビュー作のプレミアを成功させた実績を持ち、その他にも数多くの著名な映画監督を輩出している。 日本からは、戸田博監督の「春雪」や高橋玄監督の「CHARON」、河瀬直美監督の「あん」などが正式出品されており、青山真治監督の初長編作品「Helpless」がグランプリを受賞している。

 

ベルリン国際短編映画祭

ドイツの首都であり国内最大の都市ベルリンで開催される国際映画祭。ベルリンの人口は370万人、ヨーロッパの中ではロンドンに次ぐ規模を誇る。ヨーロッパ最大の映画産業都市であり、1000の製作会社と270の映画館が存在し、毎年300以上の映画撮影が行われている。また、ヨーロッパ最大の撮影スタジオ、バーベルスベルクスタジオがあることでも知られている。

 

ベルリン国際短編映画祭の歴史は1982年に始まる。インターフィルム・ベルリンが運営する短編に特化した国際映画祭であり、国内ではオーバーハウゼン国際短編映画祭に次ぐ歴史を持つ。毎年、国内外から集められた約500作品が上映され、約2万人の観客が来場する。2018年には映画芸術科学アカデミー公認の映画祭となった。

 

上映プログラムは賞の対象となるコンペティション以外に、国特集の“FOCUS ON”、テーマ特集の“DELICACIES”、ミュージックビデオ特集の“CLIPS&TRACKS”など、様々なプログラムが設けられている。また、会期中に開催される“INTER FORUM”では、映画監督や特別ゲストが登壇するフィルムトークや、製作についてレクチャーを行うマスタークラスなども企画されている。

 

ライプツィヒ国際映画祭

ドイツの中央に位置する都市ライプツィヒで開催される国際映画祭。ライプツィヒはザクセン州最大の都市であり、人口は約60万人(国内第10位)、首都ベルリンまで車で約2時間の距離にある。ヨーロッパの東西4,500キロメートル、南北1,800キロメートルを結ぶ交通路が交差する街であり、ドイツを代表する貿易都市として知られている。

 

ライプツィヒ国際映画祭の歴史は1955年に始まる。60年以上の歴史を持つドイツ最古の映画祭の一つであり、ドキュメンタリーとアニメーションに特化した映画祭として他の映画祭とは一線を画している。審査選考では作品の芸術性や作家性が重視され、また挑戦的で前衛的な作品を積極的に選出している。

 

上映プログラムは主要部門の“オフィシャルセレクション”と、回顧展や特集を行う“スペシャルプログラム”、エキシビジョンの“DOKノイラント”で構成され、国内外の約350作品が上映される。毎年の来場者数は約5万人(業界関係者1,800人/メディア関係者150人)。日本からこれまでに山村浩二監督の「マイブリッジの糸」と和田淳監督の「Anomalies」が名誉賞を受賞している。

 

オスナブリュック・インディペンデント映画祭

ドイツ北西部ニーダーザクセン州の都市オスナブリュックで開催される国際映画祭。オスナブリュックの人口は約17万人、同州の中でも上位に位置する。ヨーロッパ北部の中心に位置していることから、各国を結ぶ交易の拠点として栄え、ドイツを代表する貿易都市と重要な役割を果たしている。

 

オスナブリュック・インディペンデント映画祭の歴史は1986年に始まる。インディペンデント監督や新人監督の登竜門として、これまでに数多くの映画監督を輩出した実績を持つ。毎年、国内外の最新作や話題作がワールドプレミアで上映されており、社会問題に焦点を当てた作品を中心に上映プログラムが組まれることから、社会派な映画祭としても知られている。

 

映画祭には著名な映画監督や業界関係者が参加し、作品のテーマや社会問題を議論するトークセッションやカンファレンス、地元の児童を対象にした無料上映会「キッズフィルムプログラム」などが開催され、参加型イベントとしても人気を集めている。また、各部門の最優秀作品には賞と賞金が与えられ、次回作の企画開発や製作のサポートプログラムが提供されている。

 

オルデンブルク国際映画祭

ドイツ北西部の都市オルデンブルクで開催される国際映画祭。オルデンブルクの人口は約17万人、市内の大半を牧草地が占める農業地帯であり、酪農や穀物の栽培が盛んである。毎年7月には音楽や映画、演劇などが無料で楽しむことができる市民参加型大規模イベント“カルチャー・サマー”が3週間にわたって開催されており、オルデンブルクの代名詞ともなっている。

 

オルデンブルク国際映画祭の歴史は1994年に始まる。インディペンデント映画の支援を目的に始まり、革新的な作品や作家性の強い作品を積極的に選出し、“ヨーロッパのサンダンス”として注目を集めている。これまでにスティーブン・ソダーバーグ、デヴィッド・クローネンバーグ、ラリー・クラーク、ダーレン・アロノフスキー、北野武など、多くの著名な映画監督を排出している。

 

上映作品の多くがヨーロッパプレミア、またはドイツプレミアとして上映されることや、毎年著名な映画監督や俳優が参加することから、映画ファンや業界メディアからの関心も高く、辛口映画批評で知られているクリス・ゴア氏の「映画祭サバイバルガイド」ではトップ5にランクインし、ムービーメーカー誌の「クールな映画祭トップ25」にも選ばれている。

 

ハンブルク国際映画祭

ドイツ北部の都市ハンブルクで開催される国際映画祭。ハンブルクの人口は約180万人で首都のベルリンに次いで多く、ドイツ北部の経済と文化の中心地である。市内には60の美術館、60の劇場、30の映画館、100以上の音楽会場が存在し、ドイツを代表するメトロポリスとして知られている。

 

ハンブルク国際映画祭の歴史は1985年にマーカス・シェーファーによって短編映画をサポートする目的で始まる。「短編映画は全ての映画の起源であり、芸術表現そのものである」をコンセプトに世界中から短編映画を募集し、作品の上映を行なっている。

 

上映作品はインディペンデント作品や実験映画、作家性の強い作品が優先的に選出され、エンタテインメントの映画祭とは一線を画している。これまでにミランダ・ジュライやズビグニュー・リプチンスキー、クリストフ・シュリンゲンズィーフなど数多くの著名な映画監督を輩出している。

 

シュトゥットガルト・アニメーション国際映画祭

ドイツ南西部の都市シュトゥットガルトで開催されるアニメーションの国際映画祭。シュトゥットガルトはドイツの連邦州の一つバーデン=ヴュルテンベルク州の州都であり、人口は約60万人、ドイツ国内で6番目に大きな都市である。ダイムラーやポルシェ、ボッシュなどのドイツを代表する企業が本社を構えており製造業の街としても知られている。

 

シュトゥットガルト・アニメーション国際映画祭の歴史は1982年に始まり、アヌシー、ザグレブ、オタワに次ぐ映画祭として注目を集めている。インディペンデント監督の発掘と育成に力を入れており、アニメーションスタジオや美術大学によるカンファレンスやセミナー、プロジェクトプレゼンテーション、ワークショップなどを開催し、クリエーターに様々なサポートプログラムを提供している。

 

これまでに多くの日本映画が賞を受賞しており、山村浩二監督の「カフカ田舎医者」や宮崎駿監督の「崖の上のポニョ」、新海誠監督の「言の葉の庭」がグランプリを受賞、その他にも片渕須直監督の「この世界の片隅に」 や大川原亮監督の「空の卵」、水尻自子監督の「布団」、朱彦潼監督の「コップの中の子牛」などが高い評価を得ている。

 

ベルリン国際映画祭

ドイツの首都であり国内最大の都市ベルリンで開催される国際映画祭。ベルリンの人口は370万人、ヨーロッパの中ではロンドンに次ぐ規模を誇る。ヨーロッパ最大の映画産業都市であり、1000の製作会社と270の映画館が存在し、毎年300以上の映画撮影が行われている。また、ヨーロッパ最大の撮影スタジオ、バーベルスベルクスタジオがあることでも知られている。

 

ベルリン国際映画祭の歴史は1951年に始まり、カンヌ国際映画祭、ヴェネチア国際映画祭と並ぶ、世界三大映画祭のひとつに数えられている。三大映画祭の中で唯一首都で開催されることから国内外の注目度も高く、来場者数は50万人、上映本数は400本にも上る。これまでに多くの日本映画が上映されており、今井正監督の「武士道残酷物語」と宮崎駿監督の「千と千尋の神隠し」が長編部門の最高賞に当たる金熊賞を受賞している。

 

映画祭と並行して業界関係者向けの映画マーケットが開催されており、ヨーロピアンフィルムマーケットやベルリン・コプロダクションマーケットなどでは、配給権の売買や共同製作などの商談が行われている。また、2003年より業界10年未満の映画人を対象にした育成プログラム“ベルリナーレ・タレンツ”を開催し新人の発掘にも力を入れている。