エスピーニョ・アニメーション国際映画祭

ポルトガル北西部の基礎自治体エスピーニョで開催される国際映画祭。エスピーニョは北大西洋に面した海岸都市であり、その面積は東京の港区とほぼ同じ、人口は約3万人、公用語はポルトガル語。首都リスボンから車で約3時間、第二の都市ポルトからは車で約20分の距離にある。ビーチリゾートやカジノを有する観光地としても知られている。

 

エスピーニョ・アニメーション国際映画祭の歴史は1976年に始まる。ポルトガル最大のアニメーションの映画祭であり、「シンアニマ」の愛称で親しまれている。映画芸術科学アカデミー公認の映画祭であり、最優秀短編作品には米国アカデミー賞の応募資格が与えられる。

 

毎年11月の7日間で国内外の約100作品が上映される。上映プログラムは賞の対象となるコンペティション部門と、招待作品や特集作品を上映する非コンペティションで構成され、部門は長編部門、短編部門、学生部門、ジャンルを問わず様々なアニメーションが一般公開される。

 

ライプツィヒ国際映画祭

ドイツの中央に位置する都市ライプツィヒで開催される国際映画祭。ライプツィヒはザクセン州最大の都市であり、人口は約60万人(国内第10位)、首都ベルリンまで車で約2時間の距離にある。ヨーロッパの東西4,500キロメートル、南北1,800キロメートルを結ぶ交通路が交差する街であり、ドイツを代表する貿易都市として知られている。

 

ライプツィヒ国際映画祭の歴史は1955年に始まる。60年以上の歴史を持つドイツ最古の映画祭の一つであり、ドキュメンタリーとアニメーションに特化した映画祭として他の映画祭とは一線を画している。審査選考では作品の芸術性や作家性が重視され、また挑戦的で前衛的な作品を積極的に選出している。

 

上映プログラムは主要部門の“オフィシャルセレクション”と、回顧展や特集を行う“スペシャルプログラム”、エキシビジョンの“DOKノイラント”で構成され、国内外の約350作品が上映される。毎年の来場者数は約5万人(業界関係者1,800人/メディア関係者150人)。日本からこれまでに山村浩二監督の「マイブリッジの糸」と和田淳監督の「Anomalies」が名誉賞を受賞している。

 

富川アニメーション国際映画祭

韓国北西部の都市、富川市で開催される国際映画祭。富川市の人口は約90万人、首都ソウルと韓国第三の都市仁川の間に位置する衛星都市である。「文化特別市富川」をテーマに掲げ、漫画や映画、音楽など様々な文化芸術イベントが開催されている。

 

富川アニメーション国際映画祭の歴史は1999年に始まる。毎年10月に富川市内にある韓国漫画博物館をメイン会場とし、5日間で約130作品(招待作品を含む)が上映される。2017年に釜山国際短編映画祭と共に、韓国初の映画芸術科学アカデミー公認の映画祭となる。

 

同映画祭は“漫画都市”としても知られる富川市の文化事業として始まり、「ドリーム・アドベンチャー・フリーダム・チャレンジ!」をスローガンに掲げ、国内外の様々なジャンルの作品を上映し、アジアを代表するアニメーション映画祭として高い注目を集めている。

 

エチューダ&アニマ国際映画祭

ポーランド南部に位置し、首都ワルシャワに次ぐ都市クラクフで開催される国際映画祭。クラクフは美術館や博物館が集まるポーランドを代表する文化都市であり、旧市街地にあるヴァヴェル城やカジミエシュ地区は世界遺産に登録されている観光名所でもある。また年間100以上の文化イベントが開催される“お祭りの街”としても知られている。

 

映画祭は1994年に学生に上映の機会を与え人材の発掘と育成を目的に始まる。現在では一般部門も併設されるようになり、学生作品の実写がエチューダ部門、一般作品のアニメーションがアニマ部門となっている。期間中には特別ゲストによるトークイベントやアニメーションに関するワークショップなどが行われる。

 

毎年国内外のおよそ100作品が選出され、各部門の最優秀作品には賞と賞金の授与が行われる。日本からこれまでに西久保瑞穂監督、山村浩二監督、水江未来監督、その他にも多数の作品が上映され高い評価を得ている。2014年には朱彦潼監督が「コップの中の子牛」で特別賞を受賞した。

 

ブカレスト・アニメーション国際映画祭

ルーマニアの首都であり最大の都市ブカレストで開催される国際映画祭。ルーマニアは東ヨーロッパに位置し、人口は約2,000万人、ルーマニア語を公用語とする。その首都であるブカレストは同国の南東部に位置し、人口は約200万人、文化、経済、金融の中心地である。世界最大級の議事堂宮殿(通称:国民の館)がある事でも知られている。

 

ブカレスト・アニメーション国際映画祭(アニメスト)の歴史は2006年に始まる。アニメーションに特化したコンペティション形式の国際映画祭であり、毎年9月下旬から10月上旬にかけて、国内外の作品が上映される。映画芸術科学アカデミー公認の映画祭であり、最優秀短編作品には米国アカデミー賞の応募資格が与えられる。

 

映画祭の歴史は浅いものの、映画ファンに愛されたイベントであり、次世代のアニメシーンを担う映画祭として注目を集めている。これまでにビル・プリンプトン、ジョルジュ・シュヴィツゲベル、ジュアン・パブロ・ザラメラ、ジョン・ディルワース、マイク・ライスなどが参加している。

 

オタワ・アニメーション国際映画祭

カナダの首都オタワで開催される国際映画祭。オタワはカナダの南東部位置するオンタリオ州に属し、人口は約100万人(国内第4位)、公用語は英語である。トロントまで車で約4時間、モントリオールまで車で約2時間の距離にあり、カナダの行政機関が集まる政治の中心地である。

 

オタワ・アニメーション国際映画祭の歴史は1976年に始まる。北米最大かつ最古のアニメーション映画祭であり、アヌシー、ザグレブと並び世界三大アニメーション映画祭の1つとして知られている。毎年9月下旬の5日間で、国内外から集められた100作品以上が市内の映画館や美術館で公開される。上映は賞を競うコンペティション部門と、非コンペティションのパノラマ部門とスペシャルスクリーニング部門で行われる。

 

映画祭の最高賞となるグランプリを競うコンペ部門では、これまでに多くの日本映画がグランプリを受賞しており、長編部門で『夜は短し歩けよ』(乙女湯浅政明監督)、『音楽』(岩井澤健治監督)、『幾多の北』(山村浩二監督)の3作品、短編部門で『カフカ 田舎医者』(山村浩二監督)、『帽子をかぶった小さな人々』(二瓶紗吏奈監督)、『骨嚙み』(矢野ほなみ監督)、『半島の鳥』(和田淳監督)、『みじめな奇蹟』(折笠良監督)の5作品となっている。

 

ファントッシュ・アニメーション国際映画祭

スイス北部に位置する基礎自治体バーデンで開催される国際映画祭。バーデンはスイス最大の都市チューリッヒから北西に約25kmの距離にあり、人口は約2万人、ドイツ語を公用語とする。ローマ時代から続く温泉地として知られ、その地名はドイツ語で“お風呂”を意味するバーデンの由来にもなった。

 

ファントッシュ・アニメーション国際映画祭の歴史は1995年に始まる。スイスで最も有名な映画祭の一つであり、“ファントッシュ”の愛称で親しまれている。当初は2年に1度の隔年開催であったが、2010年から毎年行われるようになった。映画祭が開かれる9月の6日間には国内外の約300作品がコンペと非コンペの12部門に分かれ上映される。

 

これまでにも多くの日本映画が上映され賞を受賞している。また、現代日本の文化と伝統を紹介するイベント「ワッツ・ゴーイン・オン、ジャパン?」が開催されるなど、親日な映画祭としても知られている。会期中には映画の上映以外にもエキシビジョンやスクールプログラム、マスタークラスなど様々なイベントが開催されている。

 

アヌシー・アニメーション国際映画祭

フランス南東部の都市アヌシーで開催されるアニメーションの国際映画祭。アヌシーは湖や山々に囲まれた美しい景観から“アルプスの真珠”と呼ばれている。フランスを代表する観光地でもあり、旧市街地の運河やアヌシー城、パレ・ド・リール博物館などは人気のスポットとなっている。

 

アヌシー・アニメーション国際映画祭は、1960年にカンヌ国際映画祭からアニメーション部門が独立し設立される。アニメーション映画祭としては世界最大規模を誇り、毎年国内外の約200作品が上映され、来場者は約12万人を記録している。

 

映画祭に併せて、世界最大級のアニメーション見本市MIFAが同時開催されており、世界約70カ国以上からアニメビジネス関係者が参加する一大マーケットとして注目を集めている。MIFAでは作品の共同開発や資金調達、配給権の売買、ネットワーキング、情報交換などが行われ、アニメ業界には欠かすことのできない重要なマーケットとなっている。

 

ザグレブ・アニメーション世界映画祭

クロアチアの首都であり、最大の都市ザグレブで開催されるアニメーションの国際映画祭。ザグレブはクロアチアの北西部に位置し、人口は約80万人、政治、経済、文化の中心を担っている。また、ヨーロッパを代表する歴史遺産が数多く存在しており、世界的な観光地としても知られている。

 

ザグレブ・アニメーション世界映画祭は1972年に始まり、アヌシー、オタワと並び世界三大アニメーション映画祭の1つとして知られ、「アニマフェスト」の愛称で親しまれている。2005年までは隔年での開催であったが、2006年から偶数年に短編作品を、奇数年に長編作品が上映されるようになり、さらに2015年からは毎年、長編と短編が合わせて上映されるようになった。

 

これまでに久里洋二監督や和田淳監督、水江未来監督など多くの日本映画が上映されており、手塚治虫監督の「ジャンピング」、山村浩二監督の「頭山」、マイケル・デュドク・ドゥ・ヴィット監督の「レッドタートル ある島の物語」 がグランプリを受賞。また、同映画祭は映画芸術科学アカデミー公認の映画祭であり、最優秀短編作品には米国アカデミー賞の応募資格が与えられる。

 

シュトゥットガルト・アニメーション国際映画祭

ドイツ南西部の都市シュトゥットガルトで開催されるアニメーションの国際映画祭。シュトゥットガルトはドイツの連邦州の一つバーデン=ヴュルテンベルク州の州都であり、人口は約60万人、ドイツ国内で6番目に大きな都市である。ダイムラーやポルシェ、ボッシュなどのドイツを代表する企業が本社を構えており製造業の街としても知られている。

 

シュトゥットガルト・アニメーション国際映画祭の歴史は1982年に始まり、アヌシー、ザグレブ、オタワに次ぐ映画祭として注目を集めている。インディペンデント監督の発掘と育成に力を入れており、アニメーションスタジオや美術大学によるカンファレンスやセミナー、プロジェクトプレゼンテーション、ワークショップなどを開催し、クリエーターに様々なサポートプログラムを提供している。

 

これまでに多くの日本映画が賞を受賞しており、山村浩二監督の「カフカ田舎医者」や宮崎駿監督の「崖の上のポニョ」、新海誠監督の「言の葉の庭」がグランプリを受賞、その他にも片渕須直監督の「この世界の片隅に」 や大川原亮監督の「空の卵」、水尻自子監督の「布団」、朱彦潼監督の「コップの中の子牛」などが高い評価を得ている。

 

アニフィルム・アニメーション国際映画祭

チェコ北部リベレツ州の州都リベレツで開催されるアニメーションの国際映画祭。リベレツはドイツとポーランドの国境近くに位置し、人口は10万人、チョコで5番目に大きな都市である。かつては繊維産業で栄え「ボヘミアのマンチェスター」と呼ばれ、現在はチェコを代表する製造業の街として知られている。

アニフィルム・アニメーション国際映画祭の歴史は2002年に始まり、プロ、アマ、ジャンル、国籍を問わず国内外の様々なアニメーションが上映されている。新設の映画祭ではあるが、最新のトレンドや技法を取り入れた作品を積極的に選出し、ヨーロッパで今最も注目を集めている映画祭の一つである。

毎年約130作品が上映され、各部門の最優秀作品には賞と賞金が授与される。これまでに日本から平岡政展監督の「EZ3kiel/L’Œil du Cyclone」と土屋萌児監督の「青春おじいさん」が最優秀ミュージックビデオ作品賞を受賞している。

モンストラ・リスボン・アニメーション映画祭

ポルトガルの首都リスボンで開催されるアニメーションの国際映画祭。リスボンはポルトガルの政治、経済、文化の中心地であり、全人口の約30%にあたる300万人が生活を送っている。また、年間を通して温和な気候であり観光資源にも恵まれていることから、世界的な観光都市としても知られている。

 

映画祭の歴史は2000年に始まり、“モンストラ”の愛称で親しまれている。長編部門、短編部門、学生部門など5部門で約600作品を上映し、各部門の最優秀作品には賞金と賞が授与される。映画祭期間中にはワークショップやマスタークラス、ミュージックイベントなどの参加型体験イベントが多数開催されている。

 

日本映画の活躍は目覚ましく、米林宏昌監督の「思い出のマーニー」がグランプリを受賞したほか、山村浩二監督の「サティの“パラード”」、水尻自子監督の「布団」、水尻自子監督の「MASTER BLASTER」などが高い評価を得ている。